ハの高さ

 三味線の構造で、棹面に対して、胴面のバランスを「ハ」といいます。
 棹面と胴面は水平ではなく、図のように中子先に向かって、胴面が僅かに下がるように棹と胴が仕込まれているのが標準です。

 演奏においては、駒を掛けたとき、バチが当たる箇所で、糸と皮の間にどのくらいの隙間が空いているかが大変重要なポイントです。
 隙間が大きいことを「ハが高い」、小さいことを「ハが低い」といい、高くても低くても、演奏しにくいばかりか、この高さが音に大きく影響します。
 標準的なハの高さは、2分~2分3厘(6~7㎜)、1番下の勘所で、糸と棹の隙間が1分5厘~1分7厘(4.5~5㎜)です。もちろん、ジャンル・駒の高さ・演奏者の好みによって上下します。